鮭とサーモン、同じものなのに明確な違いがある!
鮭とサーモン
同じもののはずなのに、なぜ呼び方が違うのか?
お寿司屋さんでは、マグロ・イカ・エビ・アナゴ・ホタテ・・・と、日本語での寿司の名前でありながら、鮭ではなくサーモン・・・
普通なら鮭と呼ばれてもいいのに、なぜ鮭だけお寿司屋さんでは英語でサーモンなのか・・・!?
「この差って何」で紹介されていた、鮭とサーモンの違いをご紹介します。
「鮭」
鮭は生では食べられない!という明確な違いがあります。
天然物で、オキアミなどをエサとして食べる鮭は、「アニサキス」という幼虫が鮭の中にあるので、生で食べると食中毒などの危険性があります。
アニサキスとは寄生虫の一種であり、アジ・サバ・タラ・イワシ・イカ、そして鮭などの魚介類に寄生しています。
生で食べることで、人間の腸にアニサキスが侵入し、激しい腹痛と吐き気などの症状が現れます。
必ず、火を通さなければいけないのが天然物の鮭です。
サーモン
サーモンは生で食べることが出来ます。
養殖で育てられ、植物性たんぱく質などがエサとなるので、アニサキスなどの菌や幼虫が入り込むことが無く、無害です。
養殖とは水産生物を養殖場という狭い水域で、人工的に飼育することです。
魚の粉や穀類から作られた固形のエサなどを食べ、計画的に育てられます。
魚の健康状態や、成長・餌の管理や検査を行うため、菌や幼虫が侵入することがありません。
サーモンの由来
そもそも、日本ではサーモンは存在しなく、天然の鮭しかありませんでした。
では、なぜ生で食べられるサーモンが存在しているのか?
1970年代から、ノルウェーでは生食でも食べられる、養殖の鮭を作り出していていました。
1986年に、養殖した鮭を日本に持ち込んだら売れるかも!?と考え、日本に持ち込む計画を立てました。
そこで目を付けたのが、回転寿司屋です!
日本の回転寿司屋で鮭寿司として、売り込みを始めたのです。
しかし、鮭では菌や幼虫の危険性を感じさせる心配があったため、鮭をサーモンに名前を変えたのです。
ノルウェーは国を挙げてサーモンを売り込み、当時の首相までもがサーモンの魅力を伝える為、日本の回転寿司屋でアピールをしたのです。
こうしてサーモンは日本の回転寿司屋で繁盛し、「好きな寿司ネタ、8年連続1位」を誇る不動の人気を得たのです!
日本全国のサーモン
サーモンと言っても、種類は様々です。
今や日本ではサーモン養殖地で80種類以上のご当地サーモンが存在しています。
同じように見えて、味は食べ比べると全く違うサーモンが作り出されています。
「びわサーモン」
琵琶湖にしか存在しない、琵琶湖限定サーモン!
「宇和島みかんサーモン」
養殖で、エサの中にミカンのエキスを入れ、サーモン自体にミカンの味を染み込ませたサーモンです!
人気の回転寿司屋「くら寿司」では、くら寿司限定で「宇和島みかんサーモン」寿司ネタとして提供されています。
今や日本では色々なサーモンが存在しているのです!
まとめ
鮭とサーモンの違いなんて、今まで考えたこともなかったですね・・・。
単純に焼いているものが鮭だという感覚は分かりますが、確かに寿司屋では唯一の英語名でサーモン・・・。
養殖で作るということが、どんなにすごい事なのか改めて分かったような気がします。
サーモンは、寿司ネタには欠かせない大きな存在ですからね。
