小笠原諸島でしか作れない国産コーヒー・カカオの魅力
2011年6月24日に世界自然遺産に正式登録された小笠原諸島。
東京の南1,000㎞に存在する島へ向かうには、24時間の時間がかかり、なかなか帰ることも出来ない場所です。
かつて、小笠原諸島はどこの国の物でもなかった場所で、最初に住みついたのは、ハワイからの移住者だったそうです。
その人たちがバナナを持ち込み、今ではそこら中に当たり前のように「キング」という名のバナナが生えています。
バナナと言えば、フィリピン産のキャベンディッシュが有名ですが、昔は小笠原諸島のバナナは高級品と言われる貴重なものでした。
東洋のガラパゴスとも呼ばれるそんな場所でしか作ることのできない国産品。
国産コーヒー
まだどこの領土でもなかった小笠原諸島は、イギリス・ロシアやペリーが来航し、諸外国が領有化を狙っていました。
奪われれば日本が危機的な状況になる為、明治維新で旧幕府側として活躍した人物、榎本武揚が移民を送り、小笠原諸島でコーヒー栽培を始めたのです。
そもそも、日本はコーヒー作りに適した気候ではなく、赤道を挟んだコーヒーベルトと呼ばれる北緯25度・南緯25度の範囲に入っていません。
小笠原諸島を国土として守る為、そして外国人と対等につきあうために、コーヒー作りに適し場所で栽培を始め、日本初のコーヒーが誕生しました。
優しい酸味と苦味、のど越しが良い日本初のコーヒーは、関東で飲むことが出来ます。
「カフェアパショナート」では店内での提供のみでオンラインでは取り扱っていません。
貴重な国産コーヒーを飲んでみたい方は、ぜひ足を運んでみてください。
国産カカオ
2019年11月、小笠原産カカオ豆を使った純国産チョコレートを販売しました。
小笠原諸島はコーヒーベルトと同様、赤道を挟んだ北緯20度・南緯20度と狭いカカオベルトに入っていません。
さらに小笠原諸島は海が近い為、強風がすごく風速50メートルは当り前の場所です。
母島という場所で、7年前にジャングルを開墾し100本のカカオの苗を植えましたが、強風・海風にあおられ全滅。
しかし、試行錯誤を繰り返し、風速50・60メートルに耐えられるハウスを建て、昨年ようやくカカオの栽培に成功しました。
新鮮なまま発酵・乾燥させているので、フルーツの酸味がすごく果実の香り高いチョコレートに仕上がっています。
東京産カカオは、今まで誰も食べたことが無い新しい魅力のチョコレートです。
まとめ
バナナも・コーヒーも・カカオも、本来は外国産でしか存在しないものです。
日本は赤道を挟んで、どの栽培も気候に適していない場所にも関わらず、小笠原諸島だけは栽培が可能となっている島です。
東京から1,000㎞も離れた場所だからこそ、作ることができた唯一の国産品です。
残念ながら、バナナだけは現地に行かないと食べることが出来ませんが、コーヒーは店舗で、チョコレートはお取り寄せ可能です。
日本の国産をぜひ味わってみてください。