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「手荒れの落とし穴」調理・水分・冷え・爪から分かる!
冬は乾燥の季節
手は一番使うところであり、一番水に触れる機会が多い部位です。
そして、一番使うところだからこそ荒れやすく衰えていきます。
普段の生活では、手が荒れやすくなる落とし穴があり、それに気づかず過ごしていくと、取り返しのつかない事態になってしまうかもしれません。
今回は、手荒れの落とし穴、爪からくる乾燥や健康状態についてご紹介します。
手荒れの落とし穴『野菜のアク抜き』
普段、料理をしているのであれば、野菜のアク抜きをやったことがある人はほとんどだと思います。
たとえば「ほうれん草のお浸し」を作る為には、ほうれん草を茹で、冷水で冷やし、水分を絞る。
この工程で、一番危険なのが水分を絞る時です。
ほうれん草の水気を切る時に野菜のアクが一緒に出る為、最も手が荒れやすいのです。
野菜のアクとは、虫などから身を守る成分が含まれていて、それは虫が嫌がる毒のようなものです。
手には3段階の層があり、『真皮 ⇒ 表面 ⇒ 角層』の順番で層になっています。
角層には細胞間脂質(セラミド)、NMF(天然保湿成分)がありバリア機能の役割をしていて、水分を保っています。
山芋や里芋も同様、味付けで使うときの調味料や、洗い物の洗剤などは、直接手で触れることで手に刺激を与え荒れる原因となります。
刺激を与えた手から乾燥し水分が奪われ、回復するためには1週間~10日ほど時間がかかります。
しかし、毎日の炊事では回復する時間は無く、どんどん劣化していくことになります。
面倒でも調理や洗い物の際は、ゴム手袋・ポリエステル手袋などで刺激から守ることが大切です。
手荒れの落とし穴『手の拭き残し』
料理をしていれば、手は何度も水に触ることになります。
しかし、その度にキチンと拭かないまま適当に拭いて終わらせてしまうと、どんどん手の水分を奪うことになります。
手が水に濡れることで水分が角層に浸透します。
その水分はどんどん蒸発していき、水分を奪っていきます。
そもそも濡れていなければ蒸発することは無いので、毎回キチンと水分を拭き取っていれば大丈夫のはずですが、毎回のことでつい大雑把になってしまうものです。
しかし、濡れた手の拭き残しにより、「カンジダ性指間びらん症」を引き起こすこともあります。
カンジダ性指間びらん症とは、カビの一種が指間の増殖し発症するもので、皮がめくれ赤くただれる症状です。
面倒でも毎回必ず!
①タオルで手をやさしく押さえて水気を吸わせる
②指の間・詰めが長い人は詰めの裏側も水気を吸わせる
③乾いたタオルを多めに用意
何度も手を拭いた湿ったタオルでは、水分をふき取ることは出来ないので、面倒でも小まめに取り換えることが大切です。
手荒れの落とし穴『冷え性』
角層の奥には顆粒層があり、外からの異物や体に大切な物質が逃げるのを守る「タイトジャンクション」というものがあります。
皮膚の温度が28℃以下になると、タイトジャンクションが緩み、水分などの成分が蒸発し乾燥します。
冷えによって乾燥を引き起こしてしまうのです。
手のひらは温かくても、指先が冷えている人は多いと思いますが、その指先が冷えて乾燥して荒れてしまうことがあります。
冷えた指先は手の運動で「グーパー」を繰り返すことで解消されるので、適度に行うことが大切です。
手荒れの落とし穴「爪」
爪は健康のパロメーターともいわれ、体の不調は爪に出ます。
◇爪に縦線がある ⇒ 加齢のサイン
◇爪が反っている ⇒ 鉄分不足の可能性
◇爪が割れている ⇒ 栄養不足・乾燥
◇爪が凹んでいる ⇒ ダイエットやストレスで身体が弱っている可能性
爪には指先の刺激や乾燥から守る役割もあるので、爪を深く切りすぎると割れて乾燥し荒れてしまいます。
爪を切る時は深爪しないよう、机に爪を垂直に立ててコツコツと音がするくらいの長さが目安です。
このように、爪に出ているサインは身体の状態を教えてくれる大切な場所です。
爪だけで、臓器や組織を働かせるための必要な必須ミネラルの状態が分かります。
【必須ミネラル】
▪ナトリウム ▪カリウム ▪カルシウム ▪マグネシウム ▪リン ▪セレン ▪クロム ▪モリブデン ▪マンガン ▪鉄 ▪銅 ▪亜鉛
この必須ミネラルが不足したり増えすぎると様々な症状を引き起こす可能性があるので要注意です。
爪で健康状態を知りたい方は、自宅で簡単に出来るキットがあります
ハンドクリームの塗り方
冬は特に乾燥する季節です。
手を洗うたびにハンドクリームを塗ることが大切ですが、毎回石鹸で洗いすぎてしまうとバリア物質も流されてしまうので、適度な回数に留めておくことが大切です。
インフルエンザ対策で、手洗い・うがいが推奨されていますが、石鹸を使って洗う回数は、帰宅時・大便の後・調理前・食事の前のみ、それ以外は水で洗うだけでも大丈夫です。
ハンドクリームの適量は、人によって様々だと思います。
ちょっと多いと感じるかもしれませんが、ハンドクリームの量は、人差し指の爪先から第2関節分までの量が適切です。
・手のひら全体で円を描くように塗り込む
・指全体を手のひらで包み込み、上下クルクルと回すように塗る込む
・手首もしっかり包み込み塗り込む
撫でるように付けるのではなく、塗り込むことが重要です。
まとめ
手は老けやすく、人から一番見られるところでもあります。
年齢を重ねれば、それだけ手も老けていくことは必然ですが、少しの注意とケアで老けを遅らせることはいくらでも可能です。
老けて見られることは誰だって嫌なものなので、コツコツとケアしていきましょう。