2020年7月、SNS上で「ネスレ ミロ」の健康効果が話題になっています。
「体調改善」、「寝起き改善」、「貧血効果」などなど、口コミで広がった「ミロ」は品切れ状態が続いていますが、果たして健康への効果効能はどんなものなのでしょうか?
「ミロ」は飛ぶように売れ、品切れが続き、代替え案として「ココア」が浮上していますが、ミロと比べた効果はどのように変わるのか、気になるところです。
ミロの健康効果と、ココアとの差をご紹介します。
「ネスレ ミロ」の効果効能
ミロの健康効果は、主に「ミネラル」と「ビタミン」が豊富なことです。
日本人はカルシウム不足と言われているくらい、毎日の食生活で足りていない栄養素です。
ミロに含まれているミネラルは「カルシウム」と「鉄」であり、特に女性にとっては欠かせない鉄が多く含まれています。
ミネラルの効果
ミネラルは体内組織を構成する成分であり、生理機能の維持や調整、筋肉や神経の働きを行い、エネルギーや糖質・脂質の代謝に欠かせない成分です。
ミネラルは体内生成が出来ない為、食事から摂取する必要があります。
カルシウムの効果
カルシウムは体内に1~2%ほど存在していて、骨や歯の材料として使われています。
また、心臓や筋肉の収縮を調整し、神経の過敏性を鎮める働きがあります。
鉄の効果
鉄は「血のミネラル」と呼ばれていて、成人の体内に4gほど存在しています。
鉄は、赤血球中のヘモグロビンの材料となり、酸素を全身に運び、老廃物である二酸化炭素を排出してくれる効果があります。
女性は月経や新陳代謝の影響で、体外へ排出されてしまい、一般の栄養素よりも欠乏しやすい栄養素です。
筋肉などでエネルギー代謝に関与し、鉄分が不足すると動悸、息切れ、めまい、疲れやすい、などの症状が出ます。
「ミロ」と「ココア」の成分比較
ミロと効果が変わらない、もしくは勝っているとも言われている、「森永 牛乳で飲むココア」と成分を比較してみました。
ミロ、ココア共に牛乳で混ぜて飲むものなので、
成分 | 【ネスレ ミロ】 (ミロ15g×牛乳150ml) |
【森永 牛乳で飲むココア】 (ココア12g×牛乳150ml) |
カロリー | 164Kcal | 146Kcal |
たんぱく質 | 6.3g | 5.7g |
脂質 | 7.5g | 6.0~6.6g |
炭水化物 | 18.1g | 17.3g |
糖質 | 17.2g | 16.5g |
食物繊維 | 0.9g | 0.5~1.2g |
カルシウム | 395mg | 400mg |
鉄 | 3.2mg | 3.8mg |
ビタミンA | – | 155μg |
ビタミンB1 | – | 0.43mg |
ビタミンB2 | 0.53mg | 0.38mg |
ビタミンB6 | 0.45mg | – |
ビタミンB12 | 1.1μg | – |
ビタミンC | 16.5mg | – |
ビタミンD | 2.2μg | 3μg |
ナイアシン | 4.8mg | 3.8mg |
比較してみると、ざっと見あまり成分は変わりませんが、カルシウムと鉄はココアのほうが勝っています。
ですが、ビタミン類に関してはそれぞれの違いがあるようです。
「ココア」成分 ビタミンA、B1
「ビタミンA」は、皮膚や粘膜、目の健康を維持するために欠かせない成分です。
また、抗酸化作用もあり、美容やアンチエイジングの効果も期待できます。
「ビタミンB1」は、糖質からのエネルギー生産し、疲労を回復させる働きがあります。
また、糖質を栄養源として使っている脳神経系や筋肉の機能を正常に保つ効果があります。
「ミロ」成分 ビタミンB2、B6、B12、C
「ビタミンB2」は、発育のビタミンと言われ、成長を促進し、皮膚・髪・爪などの再生や粘膜を保護してくれます。
また、糖質・脂質・たんぱく質の全ての代謝に関わり、生成で重要なビタミンです。
「ビタミンB6」は、基本的には食事からの摂取が必要であり、皮膚・粘膜・毛髪・歯などを健康に保つ効果があります。
成長の促進には欠かせない栄養素となり、その他多くの神経伝達物質に関わり、様々な効果が期待できます。
「ビタミン12」は、赤血球中のヘモグロビン生成を補助してくれます。
赤血球、核酸の合成には葉酸が必要ですが、葉酸の合成にビタミンB12は欠かせない栄養素です。
赤血球の合成には、鉄・ビタミンB12・葉酸の働きが不可欠であり、不足すると骨髄にある造血細胞が赤血球を作れなくなってしまいます。
それにより、鉄分の不足で貧血になる可能性があります。
「ビタミンC」は、活性酸素による体内の老化や酸化を抑え、シミの原因となるメラニン色素の無色化や、動脈硬化の予防・鉄の吸収促進などの役割をしてくれます。
また、細菌やウイルスを予防する働きがあり、ビタミンCが豊富であれば、免疫力が高まると言われています。
「ミロ」「ココア」の共通する成分
「ナイアシン」という成分が、ミロとココアに多く含まれています。
ナイアシンとは、水溶性のビタミンで、ビタミンB1の一種です。
脂質代謝の促進・皮膚、粘膜の保護・二日酔い防止・血行促進などに効果が期待できます。
「ビタミンD」は、骨の主要成分となるカルシウムを、古くなった部分から分解・破壊を促進する働きがあります。
また、骨の再構成・維持する効果があります。
ただ、どちらもかなりの糖質量です。
健康には良くても、糖尿病や予備軍の方は控えめにしたほうがいいかもしれません・・・。
まとめ
ミロと言えば子供の頃によく飲んでいた記憶がありますが、大人になってからは忘れていた飲み物です。
現在、販売中止となっているミロですが、販売再開は2021年3月以降となる見込みだそうです。
ミロもココアも、これといった大きな差はありませんでしたが、もしミロを求めて買えない状態ならココアでも良いのかな?というのが私の見解です。
ただ、懐かしいミロをもう一度飲んでみたいという気持ちはありますが・・・。